ドルフィンスルーにはいくつもの動作が織り込まれています。海で練習する前に、陸上でしっかりと頭に叩き込んでおきましょう。
海でドルフィンスルーの練習をするのもいいんですが、まずは基本的な体さばきを陸上で覚えておきましょう。備えあれば憂いなし、です。また、陸上で練習するとなかなかいい筋トレになりますよ。
まず、畳一畳程度のスペースを用意します。洋室なんてないよ、という人はフローリングでOKです。体中がほこりまみれになるとモチベーションが下がるので、あらかじめ床をきれいに拭いておくと良いでしょう。
場所を確保できたら、まずはパドリングの姿勢をとります。胸を反り、へそでバランスをとった状態です。足は開かないよう揃えておきます。ここで何度か軽くパドリングをしてみると雰囲気がでます。
では、ドルフィンスルーの動作です。一度に板が水平に沈めばいいんですが、それは無理。まず、板のノーズから沈めていきます。板の中心よりも前、首あたりの位置のレールに手を置き、しっかりと体重をかけます。
体重をかけようとしてついついレールを握りしめてしまい結果として板に十分な体重が掛からないことがあります。握るよりも、手の平全体で押し込み、指先を軽くレールにかける、くらいの感覚で行うと良いでしょう。
しっかりと体重が掛かったら、きっと腕立ての状態になってると思います。ここで、さらに体重をかけるために、肩を前に出し、重心を前に移動します。
海の上なら、今海面に板を突き刺した状態になっている、と想像してください。
ここで、板をさらに沈めるために、板の後ろを蹴りこみます。蹴り足となる足(右利きなら右足です)はしっかりと足の指を立てて、逆の足を上げ、振り子の原理で板に前進する力を与えます。真下に沈めるために蹴るのではなく、板まるごと海中に突っ込むためにケツを蹴りこんでるぐらいの感覚でどうぞ。
板をしっかりと潜らせる準備ができたところで、自分の体が板から離れていると波に対して抵抗になってしまいます。水に潜るところをイメージして、板に体を密着させるように、
やわらかく潜り込みます。ここでしなやかに体を動かすことができれば、気分はドルフィン(いるか)です。推進力のあるボードを持ちながら優雅に海中散歩してる気分で。
あとは、波が通り過ぎるのを待ち、海面に出ます。出たらすぐにパドリングを始めることを忘れずに。しっかりスピードを乗せておかないと次の波にやられますよ。
自然と体が動くようになったら、波待ちのパドリング練習と一緒に実際に海でトライしてみましょう。